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便秘解消にセンナは危険?ゴールデンキャンドルは安全?

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便秘解消のための下剤作用としての効能があるセンナと言う植物があります。このセンナと言う植物は便秘薬、下剤としての効き目が非常に高いため医薬品として扱われ、茎以外の部分は市販の食品には含んではいけないことになっています。また、センナと同じ科名で分類されていてセンナと同じような効能を持つゴールデンキャンドルと言う植物もありますが、こちらは医薬品としては扱われていないため、便秘解消茶など、市販のお茶として使用してもよいことになっています。

しかし同じように下剤作用効果を持ちながらも、一方では医薬品として扱われ、一方では食品としての扱いが可能となっているセンナとゴールデンキャンドル。これらはどのような植物で、服用する場合にはどのような点で注意しなければならないのでしょうか?今日は便秘に悩む人なら一度はお茶などで出会う可能性の高いセンナとゴールデンキャンドルについてのお話です。

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1.センナの下剤作用。センナとはどんな植物?

・マメ科の植物

センナはアフリカ原産の植物で、マメ科ジャケツイバラ亜科として分類される植物です。最初にも書きましたが下剤効果が高く、漢方薬の一種としても使用されてきています。センナの下剤効果はセンナに含まれるセンノシドと言う成分による作用で、センノシドによって蠕動運動の活性化と新陳代謝の活性化が起こることで便秘の解消に役立ちます。効果が現れるのも早く、蠕動運動機能の低下による便秘の場合は、6~10時間ほどで便意が訪れます。

・下痢などの副作用

センナは便秘薬の中でも刺激が強い方で、場合によっては下痢、腹痛、嘔吐、吐き気などの副作用を生じる場合もあります。また、長期的な使用は腸の感覚を鈍らせてしまい、だんだんとセンナの効果が得られなくなっていきます。そのため便秘解消効果が現れたらそれ以上服用しないことと、効果が表れない場合も長期にわたって服用しないように勧められています。

・葉と実は医薬品扱い

先ほど、センナは医薬品扱いとなっているとお話ししましたが、医薬品として扱われるのはセンナの葉と実の部分で、茎の部分は医薬品としては扱われないため食品に配合が可能となっています。頑固な便秘に長いこと悩まされてきている人なら、センナが含まれている便秘茶を飲んだことや見たことがある人がいるかもしれません。市販のお茶などの原料としてセンナと表示されている場合は、センナの茎の部分を使うことでお茶としての販売が認められているのでしょう。

2.センナに似たゴールデンキャンドルは安全?

・マメ科に近縁なジャケツイバラ科の植物

センナによく似た作用を持つゴールデンキャンドルは、別名キャンドルブッシュとも呼ばれ、ジャケツイバラ科カワラケツメイ属として区分されます。このジャケツイバラ科というのはマメ科に近縁な科とされていて分類体系によってはマメ科とされる場合もあります。センナはマメ科の植物ですから、センナとゴールデンキャンドルは同等の科の植物であると言えます。

ゴールデンキャンドルにはセンナと同じセンノシドと言う成分が含まれるため、下剤作用効果があります。また、ゴールデンキャンドルにも副作用があるため、医薬品としては扱われませんが服用する際には自分でしっかりと服用方法を気を付ける必要があります。

・お腹の激痛などの副作用
ゴールデンキャンドルはセンナに負けないくらい下剤作用効果が高いため、効きすぎてお腹に激痛を伴う場合もあります。また、センナの項目でも説明しましたが、センノシドの作用による便秘解消効果は腸を刺激し、蠕動運動を引き起こさせることによって効果を発揮するため、常用するとだんだんとその効果を失ってしまいます。

さらに、下剤効果が高いために体に必要な栄養素も一緒に排出されてしまう可能性が高く、代謝機能を低下させ、肌荒れなどの原因になる場合があります。センナに劣らず胃腸をはじめとする臓器への刺激が強いため、妊娠中の服用も危険とされています。

・食品として扱われる
これほどに下剤作用としての効果が強いにもかかわらず、ゴールデンキャンドルは医薬品としては扱われず食品として扱われるため、市販の便秘茶、健康茶などに入っていても問題になりません。ここで注意しなければいけない点は、ゴールデンキャンドルがどんな飲み方をしても体に安全であるという保証はどこにもないということです。ゴールデンキャンドルが入っているお茶は簡単に入手できる分、服用する際には自分自身での服用方法などの管理が必要となります。

3.便秘解消に効果的なゴールデンキャンドルに含まれる成分。

センナやゴールデンキャンドルに含まれるセンノシドと言う成分について、もう少し詳しく知ってみることにしましょう。センノシドの下剤作用は、大腸を刺激して排便を促すことによって起こります。センノシドが大腸の中に入ると、腸内細菌の働きでレインアンスロンと言う物質に変化します。このレインアンスロンと言う物質が腸を刺激して排便を促すのです。

また、センノシドは水分の吸収を高める作用があり、便に水分を含ませるように作用するため便が柔らかくなって排出されやすい状態となります。センノシドの効果は10時間前後で出るため、便秘薬としてだけでなく手術の前に腸内をきれいにするための薬剤としても使用されます。その他、健康診断の際に服用したバリウムがお腹の中で固まってしまうのを避けるために、バリウムの排出を促すときにも使用されます。

一番気になるのは便秘解消効果ですが、便秘を解消するために常用するのには不向きな成分で、どうしても便秘が解消しない時に下剤として一時的に使用するのに適しています。便秘を解消するために、いつまでもセンノシドの効果に頼ってしまうと下剤依存症になりかねません。センノシドの効果で腸内をデトックスした後は、食事改善や運動などの方法で便秘体質改善を心がけるようにするのが良いでしょう。

また、センノシドを服用しても便が排出されないという場合は、痙攣性便秘など腸の機能低下以外が原因となって便秘を引き起こしている可能性が高いため、効果が出ないからと言って何日も服用し続けるのも避けた方が良いでしょう。

4.安全なゴールデンキャンドルのお茶の飲み方

センノシドは服用方法を誤れば便秘以上の体調不良を引き起こしかねませんが、下剤作用効果が高い分うまく利用すればなかなか改善されなかった頑固な便秘を解消し、体質改善をしていくための一歩を踏み出すことが出来るかもしれません。最後に、センノシドの成分としてゴールデンキャンドルを含んでいるお茶を飲む場合のポイントをご紹介します。

・お茶のパッケージに記載されている用法や容量をしっかり読み、適量を守るようにする。
・はじめは煮出し時間を短めにし、飲む量も少量から始めるようにする。
・一日たっても効果が表れない場合は、便秘の原因が他にある場合があるため、いつまでも服用し続けずに、ストレス、食生活、水分不足など他の原因を探る
・なかなか便秘が解消されずに辛い時だけ飲むようにし、便秘が解消されたら服用するのをやめる。

まとめ

頑固な便秘には、食生活の改善や水分補給などの方法ではなかなか解消させるのが難しく、まずはセンナやゴールデンキャンドルのように強い下剤効果に頼る必要もあるかもしれません。そんなときに何も知らないでただ薬や便秘茶に頼るのではなく、それらがどんな成分を含んでいて体にどのように作用するのかを知って服用することで、副作用などによる体調不良を防ぐことが出来るかもしれません。

一日も早く便秘から解消されたいからこそ、慎重に体にとって害にならない方法を見つけてから、正しい方法で取り組むようにしたいですね。






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