dot

便秘解消法のポイントはトイレでの姿勢!?

dot

日本において便秘に悩まされる人は昔に比べると増えてきています。その原因は、欧米の食生活が入ってきて食生活が変化したこと、会社などでの勤務スタイルが増えたことで仕事でのストレスを受けやすくなったこと、交通機関が発達したことで運動が不足しがちになったことなど様々な要因が考えられます。

その中の一つとして、トイレの設備の変化も便秘を引き起こす原因になっているのをご存知でしょうか?昔は日本のトイレのスタイルは、しゃがんで用を足す和式トイレでした。子供の頃、おじいちゃんの家に行くと、いわゆるぼっとん便所型の和式トイレで、落ちるんじゃないかとドキドキしながら恐る恐る足を開いてしゃがんだ覚えがあります。

最近では自宅で和式トイレを設置している家はほとんどありませんし、学校や会社、デパートなど公共施設にもほとんど洋式トイレの便座が取り付けられ、和式トイレはトイレが混んでいて和式トイレにしか空きがないときに仕方なく使用するような存在ともいえるでしょう。それほどに現代人にとってなじみがなくなってきた和式トイレですが、実はこの和式トイレの特徴ともいえるしゃがむ排便姿勢は、快便生活を送るための重要なカギとなっていたのです。

今日は、和式トイレと洋式トイレの排便姿勢の特徴と、人の体の腸や肛門などの排便のための作りがどのようになっているのかを説明していきます。私たちの体のつくりを知って正しい姿勢で排便することで、あなたの快便ライフに役立てる情報を提供できればと思います。

054_002



1.便秘の原因は排便時の姿勢が影響

便秘のタイプは、ストレスや生活環境などが影響している痙攣性(けいれんせい)便秘、便意を我慢したことなどが原因で直腸に固くなった便が詰まってしまう直腸性便秘、そして腸の機能低下や筋肉の力が弱いことが原因になっている弛緩性(しかんせい)便秘とがあります。

この日本人に最も多いと言われている弛緩性便秘の場合に、トイレでの排便姿勢が便秘解消のための大きなポイントとなる場合があります。弛緩性便秘の原因は、排便時に必要とされる腹筋や肛門付近の筋肉がうまく働かないためです。

もともと人間の直腸と肛門は直角につながっているため、普段立っているときや椅子に座っている姿勢では、便意が来たとしても自然と便が出るような状態にはなっていません。ですから、排便時には、便が出やすくなるように直腸と肛門の通路がまっすぐになるような姿勢をとる必要があります。

しかし洋式トイレの座った姿勢では直腸と肛門が直角のままになり、便が出にくく、出たとしても便が出きらずに残便感が残りやすくなります。また、洋式トイレでは、おしりに体重がかかる姿勢が続いてしまうため痔の原因にもなりやすいと言われています。

洋式トイレの座った姿勢は、トイレでの時間をスマホや雑誌で潰すのに最適な姿勢ではありますが、排便に集中しないで他のことをして便座に長い間座ることで、肛門にも負担をかけてしまうのです。



2.便秘解消には和式トイレが効果的

洋式トイレに座った状態が便秘を引き起こす姿勢になりやすいということはわかりましたね。それでは、和式トイレはどうなのでしょうか?和式トイレと言えばしゃがんだ態勢ですよね。西洋人が日本に来て和式トイレに出くわすと、どのような姿勢で用を足したらよいのか分からずに戸惑う人も少なくないようです。

和式トイレを初めて使用する人は、前後の向きすら判断できない場合もあるため、外国人がよく利用するような公共トイレには和式トイレの使用方法がイラストで紹介されていることもあるくらいです。このしゃがんで排便するという態勢はアフリカやアジアならではなの態勢なのですが、これらの地域では昔から便秘になる人が比較的少ないと言われてきました。

先ほど、直腸と肛門の通路が通常は直角につながっているとお話ししましたが、和式トイレでしゃがむ姿勢を取ることで直腸と肛門の通路がまっすぐな状態になるのです。また洋式トイレでの座った姿勢が排便痔に使用する筋肉が働きにくく、いきみにくい姿勢であるのに対し、和式トイレでしゃがむことによって腹筋や肛門付近の筋肉が働きやすい状態になると言えます。

そして、足を開いてしゃがみ込むことで自然と肛門が開き、肛門への負担も軽減されます。このように和式トイレでの排便態勢は、いきみやすい態勢でもあり、また腸や肛門への負担が最小限で済む状態が便秘を解消したり、便秘になりにくくするポイントとなるのです。人によって体型の差もあるでしょうから一概には西洋人の腸の形と東洋人の腸の形は異なるという説もあります。

つまり、洋式トイレは西洋人の体型には向いているけれど、東洋人には洋式トイレの座る排便姿勢は向いておらず、昔ながらのしゃがむ態勢が東洋人の体型に向いているということも言えるのです。西洋の文化を取り入れることで便利になっていく部分も大きいですが、東洋には東洋の文化としての意味合いが隠れている可能性もありそうですね。



3.洋式トイレでも取り組める便秘解消の態勢

どんなに和式トイレのしゃがむ姿勢が便秘解消に効果的であったとしても、もっとも使用する自宅のトイレは今どきほとんどが洋式便座が設置されているでしょうし、自分の家であっても洋式トイレから和式トイレにリフォーム工事をするというのはなかなか勇気がいることですよね。それに洋式トイレにはウォシュレットを使用することが出来たり、床の衛生面などを考えても洋式トイレならではの良さもあります。

ですから、洋式トイレを使用しながら和式トイレの利点を取り入れて、和式トイレと洋式トイレの両方の良さを組み合わせることで便秘解消を目指しましょう。和式トイレの利点は排便時のしゃがみ込む姿勢でした。洋式トイレでの排便時にもそのような姿勢を取り入れるように意識してみましょう。

便座の上に足をのせてしゃがむと言った極端な方法もありますが、そこまでしなくてもポイントを押さえ、簡単な道具を使用することで和式トイレでの排便姿勢を洋式トイレでの排便時に取り入れられます。それでは、洋式トイレを使用しながら快便ライフを手に入れるための排便姿勢をご紹介します。洋式トイレの便座に座った状態で前傾姿勢をとります。

太ももに肘を当てて前かがみになるように意識しましょう。日常生活で座るときは背筋を伸ばした状態が正しい姿勢となりますが、排便時には背筋を伸ばした姿勢は不向きです。床に付いている足はかかとを上げて、つま先立ちのような姿勢をとるといきみやすくなります。スマホや雑誌などを見ながら、だらだらと排便時間をすごすのもやめましょう。

集中して、適切な姿勢をとって、適切なタイミングでいきむことが大切です。また、和式トイレでの排便姿勢により近づけるために、足を台の上にのせるのもよい方法です。台の高さは便座と同じくらいの高さの台があればベストですが、場所をとって邪魔になるようでしたらお風呂で使うようなイスを便器の前において足をのせてもよいでしょう。

少しでも足の高さを上げることで直腸と肛門の通路をまっすぐにし、肛門を開いて排便しやすい態勢を取ることが出来ます。最近は両足を開いた状態で高さをあげられるように、洋式トイレにピタッとはまる洋式トイレ専用の足代なども販売されていていますので、ネットで探してみるのもよいでしょう。

≪洋式トイレでの正しい排便姿勢のポイント≫
・太ももに肘を当てて前かがみになる。
・かかとを上げて、つま先を立てる。
・スマホや雑誌を持ち込まずに排便に集中する。
・足の高さを上げる。



4.まとめ

排便の正しい姿勢を意識することは、便秘解消法の中でもっとも簡単でありながら、最も大切なポイントと言えるかもしれません。ぜひ、ふだんの排便時の姿勢を見直して、便がスルッと出てきやすい態勢で排便を心がけるようにしてみましょう!あなたの快便ライフはすぐ目の前にあるかもしれません!






-便秘関連情報


  • 管理人プロフィール

最新記事