妊婦の胃痛の原因は便秘?妊娠中期に適した食事法
妊娠中期に入り、悪阻が落ち着いたと思ったら、今度は胃もたれや便秘に悩まされ、胃もたれによる吐き気や便秘による腹痛などに悩まされることって多いですよね。私もその一人でした。今日は妊婦の胃痛、胃もたれを改善する方法についてみさきさんに聞いてみました。
便秘のおなかにやさしく作用するカイテキオリゴを試してみた体験談はこちら
1.妊娠中期に起こる胃もたれと便秘の原因
妊娠中期というのは、妊娠5ヶ月~7ヶ月(妊娠16週~19週)の期間を言います。妊娠中期になると悪阻も落ち着いて体調も安定するようになります。お母さんのお腹は、ますます妊婦らしいふっくらとしたお腹になり、目立ってきます。赤ちゃんは、骨がしっかりし始めて、筋肉も付いてくるので、このころに胎動を感じやすくなります。
赤ちゃんがお腹の中で成長すると同時に、お母さんの体にも負担がかかってきます。妊娠6か月~7か月頃になると、下腹部のほとんどを赤ちゃん(子宮)で占めるようになるので、お母さんの下半身の血行が悪くなったり、足がつったりします。そして、お腹が重たくなってくるので、姿勢が悪くなりやすく、そのせいで肩がこったり、腰に負担がかかってきます。
このように妊娠中期も、いろいろなマイナートラブルで悩まされますね。そこで今回は、妊娠中期の妊婦さんの悩みに多い胃もたれと便秘にしぼって、少しでも解消できるように紹介したいと思います。
胃もたれの原因
赤ちゃんの成長に伴って、子宮が大きく膨らむことで、胃や腸などが圧迫され、さらに胃が押しあげられて、胃の働きが鈍くなり、消化不良を引き起こして、胃もたれを感じるようになります。また、胃腸が圧迫されることで吐き気を感じる場合もあります。
もう一つの原因としては、妊娠によるホルモンバランスの変化が大きいです。妊娠すると、女性ホルモンの「プロゲステロン」というホルモンが増加します。「プロゲステロン」とは、赤ちゃんを子宮内で育てる環境を整える働きをしてくれたり、基礎体温を上げ、乳腺を発達させるなど、妊娠を継続するための大切なホルモンです。
しかしその反面、「プロゲステロン」は胃腸の働きにも大きく関係していて、「プロゲステロン」が増加すると、胃腸の機能が低下して、働きを弱めてしまいます。胃腸の筋肉の収縮を抑えたり、消化器官の働きを鈍くするので、胃酸過多や胃酸の逆流が起きやすい状態になり消化不良や胃もたれを感じるようになります。
≪便秘の原因≫
便秘の原因も、下腹部のほとんどを赤ちゃん(子宮)で占めるようになるくらい大きくなるので、腸が圧迫されて、便秘気味になります。
そして、胃もたれの原因でも出てきたように、妊娠継続に不可欠な「プロゲステロン」というホルモンの増加によって腸の働きが抑制されます。その為に、ぜん動運動が弱まり排便がスムーズに行われにくくなりまさらには栄養だけでなく、水分も赤ちゃんに行くように脳から指令が出ます。赤ちゃんの体を作るためには、沢山の血液が必要で、血液を作るためには水分が必要になってきます。なので、お母さんの便への水分も減り、さらに腸内に長く溜まっている便は、自然に腸壁から水分が吸収されてしまうので、便が硬くなって便秘になりやすくなります。
便秘のおなかにやさしく作用するカイテキオリゴを試してみた体験談はこちら
2.胃もたれの時の食事の仕方
●食事は一度にたくさん食べると吐き気を催したり、胃もたれや胸焼けをするので、小分けにして食事を食べるとよいでしょう。
●よく噛んで食べる。よく噛むことで。消化しやすくなるので、胃の負担が減りますし、満腹中枢が刺激されて、食欲を抑えられることにもなるので、一石二鳥ですね。
●消化の良いものを食べましょう。消化の悪いものや刺激物は避けるように!
●消化を助けてくれるハーブティー(ペパーミント)を食後に飲むと、胃がスッキリします。
●レモンやグレープフルーツなどの柑橘系の香りは、胃を丈夫にし、吐き気を抑えてくれます。これらの柑橘系のデザートや、アロマを使ってアロマバスをしてみてもいいですね!
≪消化に良い炭水化物≫
パン、おかゆ、よく煮たうどんなど
≪消化に良いタンパク質≫
白身魚、鶏ささみ、ひき肉、豆腐など
≪消化に良い野菜≫
ジャガイモ、里芋、長いも、小松菜、カボチャなど
≪消化に良い果物≫
りんご、バナナ、キウイなど
≪消化に悪い食べ物≫
油っぽいもの、冷たいもの、味が濃いもの:ラーメン、玄米、ごぼう、れんこん、ハム、ソーセージなど
≪刺激物≫
キムチ、明太子、炭酸飲料、スパイシーな食べ物など
便秘のおなかにやさしく作用するカイテキオリゴを試してみた体験談はこちら
3.便秘解消法
妊婦さんの便秘の場合は、腸が圧迫されたり、ホルモンバランスのために胃や腸の働きが弱くなるので、便の質を良くする=柔らかい便を作って排便しやすくしましょう!
1)水分を摂る。
妊婦さんが摂る水分は、出来るだけ常温の水orミネラルウォーターを飲んだ方がいいです。特に夏は、暑いので冷たいお水をガブガブ飲みたくなると思いますが、それは胃を冷たくしてしまう飲み方なので、常温のお水を何回かに分けて摂取してください。
2)ティースプーン1杯のオリーブオイルを摂取する。
オリーブオイルでも、エキストラバージンオリーブオイルを摂取するとよいでしょう。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの果実を絞ってろ過しただけの、オーガニックオイルなので、良質な脂肪酸(オレイン酸)を摂取でき、便秘以外にも、コレステロールを減らしてくれたり、動脈硬化を予防する働きがあります。
オリーブオイルは小腸で消化吸収されにくい特徴を持っているので、少量でも効果が出やすいです。そのオリーブオイルは便に混ざり合って、柔らかくしてくれます。そして、潤滑油として便の通りをよくしてくれます。
注意点としては、決まった量だけ摂取してください。便秘がひどくて、体に良いからと決まった量より多く摂りすぎると、返って体を悪くしてしまいます。大切な赤ちゃんのために、摂取量は守ってください。
3)食物繊維を摂る。
水溶性食物繊維は、便を柔らかくして排出を促してくれます。不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸収して膨らむことで腸を刺激して、便通を促してくれます。しかし、腸のぜん動運動が弱まってる妊婦さんには、不溶性食物繊維が多すぎると便が硬くなりやすいので、不溶性食物繊維に偏らないようにしましょう。
水溶性食物繊維が多い食品:海藻、果物、いも類、豆類、野菜など
不溶性食物繊維が多い食品:豆類、穀物、いも類、野菜など
4)適度な運動
動きが鈍くなった腸を刺激するためにも、適度な運動は必要です!妊婦さんにお勧めの運動といえば、お散歩です。歩くことは、有酸素運動になり、赤ちゃんにも酸素をたくさん送り込んであげられますし、なんといっても気分転換にもなるので、体調が良くて天気がいい日には、ぜひ外に出てお散歩してみてください。気持ちいいですよ!
5)下半身を温める
下半身とは、背中、お腹、足のことです。足が冷えると、お腹まで冷えてくるので、腹巻やレッグウォーマーで温めると良いです。足を冷やさないには、薄くてもくるぶしでもいいので靴下を履くとよいでしょう。
もし、ホッカイロを貼りたい時は、お腹ではなく、背中に貼るようにして下さい。背中を温めると、全身に熱がいきやすいので、早く全身が温まりやすくなります。
便秘のおなかにやさしく作用するカイテキオリゴを試してみた体験談はこちら
4.まとめ
✔ 妊娠中期に起こる胃もたれと便秘の原因は、赤ちゃんの成長とともに子宮がふくらみ、胃と腸を圧迫することで動きが鈍くなります。そして、妊娠継続ホルモンの「プロゲステロン」の増加に伴い、胃腸の働きが弱まってしまいます。
✔ 胃もたれの解消法は、食事を小分けにして食べることです。そして、消化の良いものをよく噛んで、胃の負担を軽減しましょう。柑橘系のデザートや香りが胃もたれの方にはGOODです。
✔ 便秘の解消法は、水分とオリーブオイルと食物繊維をたくさん摂取して、便を柔らかくしましょう。そして、散歩をして、腸を刺激して、腸が動いてくれれば便通が良くなるかもしれません!そして、下半身を温めて、腸が冷えないように対策してあげましょう。
このように胃もたれや便秘になる原因の「プロゲステロン」は妊娠8~9か月頃にピークを迎えて、それからは分娩までの間に緩やかに減少していきます。そして出産すると分泌量は急速に減少していきますので、今は胃もたれや便秘など辛いですが、あともう少しだけ付き合ってください。赤ちゃんを守ろうとしてくれる体の自然な反応なんです!
マイナートラブルは一時的なこととはいえ、悩ましい事ばかりですよね。赤ちゃんが元気に出てきてくれることを楽しみに待ちながら、うまく付き合えるといいですね!一緒に乗り切りましょう。
妊娠中の便秘がなかなか改善しない場合は、カイテキオリゴで腸内環境をやさしく整えてあげるのもよいかもしれません。
便秘薬などを避けたい妊娠中や授乳中にカイテキオリゴを試してみた私の体験談もぜひ参考にしてみてください。