赤ちゃんの便秘解消にオリゴ糖!乳首嫌いな赤ちゃんの飲ませ方
1.便秘解消にオリゴ糖が効く理由
2.オリゴ糖は赤ちゃんにも大丈夫?
3.オリゴ糖の一日の摂取量
4.正しいオリゴ糖の選び方・飲ませ方
5.哺乳瓶の乳首に慣れない赤ちゃんへオリゴ糖の飲ませ方
6.まとめ
1.便秘解消にオリゴ糖が効く理由
オリゴ糖とは糖類の一種で、腸内の環境を整えるのに効果的であるとされています。オリゴ糖の種類は20種類ほどにもなり、それらは消化性のものと難消化性のものとに分けられます。
消化性のオリゴ糖は大腸まで届くことなく小腸などで吸収されてしまう反面、難消化性のオリゴ糖は大腸まで消化されずに届くため、腸内環境を整えるという意味では難消化性のオリゴ糖の方が効果的であると言えます。
オリゴ糖は腸に届くと、ビフィズス菌などをはじめとする善玉菌のエサとなり、腸内で善玉菌が活発になるのに役立ちます。腸内で善玉菌が活発になると腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスも整い、腸内に溜まった老廃物を体外に排出するための蠕動運動も活発になって便秘解消効果も得られます。
● オリゴ糖の種類は20種類
● オリゴ糖は消化性と難消化性に分けられる
● 難消化性のオリゴ糖は大腸まで消化されずに届き、腸内環境を整えるのに役立つ
● オリゴ糖は善玉菌のエサとなり、腸内の善玉菌を活発にする
2.オリゴ糖は赤ちゃんにも大丈夫?
オリゴ糖は大人の便秘だけでなく子供や赤ちゃんの便秘にも同じく効果が見られます。とは言っても、今までミルクや母乳しか飲んでいなかったり、離乳食を始めたばかりの4ヵ月の赤ちゃんくらいだと、普段与えたことのないものを与えるのは少し不安がありますよね。赤ちゃんに安心してオリゴ糖を与えられるよう、もう少し詳しくオリゴ糖について知ってみましょう。
オリゴ糖には20ほどの種類がありますが、その中でも代表的なものは以下のオリゴ糖になります。
・乳果オリゴ糖(難消化性)
・フラクトオリゴ糖(難消化性)
・ガラクトオリゴ糖(難消化性)
・ラフィノース(難消化性)
・キシロオリゴ糖(難消化性)
・大豆オリゴ糖(消化性)
・イソマルオリゴ糖(消化性)
オリゴ糖と聞くと、お砂糖のような粉状のものをイメージするかもしれませんが、実は母乳にはもともとオリゴ糖が含まれています。母乳に含まれているオリゴ糖の種類はガラクトオリゴ糖です。赤ちゃんは生まれたころから母乳やミルクを通してオリゴ糖を摂取しているということです。
4ヵ月の赤ちゃんくらいであれば、順調であれば離乳食を始めるようになり、オリゴ糖の摂取量が減ることで便秘になる赤ちゃんも多いようです。ガラクトオリゴ糖は難消化性のオリゴ糖であるため、大腸まで消化されないまま届き、腸内の環境を整えてくれます。
また砂糖とは異なり、虫歯の原因となるミュータンス菌のエサになりにくいのがオリゴ糖のもう一つの特徴です。そのため、オリゴ糖は飲み物や食べ物に程よい甘さを足してくれるにもかかわらず、虫歯の心配を軽減してくれます。歯が生え始める赤ちゃんにとって、安心して与えられる糖分であると言えます。
普段のお砂糖をオリゴ糖で代用するだけで、虫歯の心配が減るだけでなく、便秘解消効果まで高めてくれるなんてステキだね!
3.オリゴ糖の一日の摂取量
オリゴ糖の摂取量を誤ってしまうと、オリゴ糖の摂りすぎで下痢を引き起こしてしまったり、カロリーを摂りすぎてしまう場合もあるので、種類に応じて適切な摂取量を守るようにしましょう。
オリゴ糖の一日の適切な摂取量は種類によっても多少異なりますが、大人の場合で2~8gくらいが目安です。子供にオリゴ糖を与える場合は大人の半分、乳児に与える場合は大人の3分の1くらいの量を目安に与えるようにしましょう。
≪種類別オリゴ糖の一日の摂取量≫
・乳果オリゴ糖・・・2~8g
・フラクトオリゴ糖・・・3~8g
・ガラクトオリゴ糖・・・2~5g
・ラフィノース・・・3g
・大豆オリゴ糖・・・2~6g
・イソマルオリゴ糖・・・10g
4.正しいオリゴ糖の選び方・飲ませ方
赤ちゃんに与えるなら、ガラクトオリゴ糖かラフィノース
オリゴ糖は種類によっては効果も異なるので、オリゴ糖選びは慎重に行いましょう。赤ちゃんの便秘に効果的なのは、母乳にも含まれているガラクトオリゴ糖、もしくはラフィノースも適していると言われています。腸内環境を整えるために、腸にしっかり届くようにするためには、食事中に摂取させるのが良いでしょう。
飲ませる時間は寝る前が効果的
また、寝る前にオリゴ糖を摂取することも便秘解消に効果的なので、合わせて取り組んでみるようにしましょう。しかし、くれぐれも摂りすぎにはご注意を。オリゴ糖は水に溶かしてオリゴ糖だけで摂取することもできますが、善玉菌が含まれる他の食品と一緒に摂取することで、オリゴ糖によって食品に含まれる善玉菌をより活発にすることができます。
乳酸菌と一緒にオリゴ糖を摂取すれば効能UP
動物性乳酸菌の含まれるヨーグルトなどにオリゴ糖を混ぜて摂取するのもよいですし、植物性乳酸菌の含まれるみそ汁や納豆などと一緒に摂取するのもよいでしょう。赤ちゃんの離乳食には不向きかもしれませんが、大人であればキムチなどと一緒にオリゴ糖を摂取するのもよいです。
オリゴ糖が含まれた食品も意識して取り入れよう
またオリゴ糖が食品自体に含まれているものもあるので、そうしたオリゴ糖が多く含まれる食材を意識して料理に取り入れるのもよいでしょう。オリゴ糖が多く含まれる食材には、ねぎ、玉ねぎ、ごぼう、きな粉、納豆、枝豆などがあるので、赤ちゃんの成長段階に合わせて、離乳食に取り入れていくのも便秘対策になってよいでしょう。
● 赤ちゃんにはガラクトオリゴ糖かラフィノース
● 寝る前に飲ませるとより効果的
● ヨーグルトなどの乳酸菌と一緒に取り入れよう
● オリゴ糖が含まれた食品もを意識して離乳食に取り入れよう
5.哺乳瓶の乳首に慣れない赤ちゃんへオリゴ糖の飲ませ方
さて、オリゴ糖を赤ちゃんに与えることが安全で尚且つ便秘に効果的であることはわかりましたが、生後4ヶ月くらいともなると、母乳に慣れている赤ちゃんであれば哺乳瓶が嫌いでなかなか飲んでくれないこともありますよね。哺乳瓶が嫌いでも離乳食を初めている赤ちゃんであれば、オリゴ糖を水にとかしたり離乳食に混ぜたりしてスプーンなどで与えてもよいでしょう。
まだスプーンに慣れていないという赤ちゃんであれば、薬局などで数十円で売っている薬の服用に使うスポイトを利用して、水に溶かしたオリゴ糖を口に入れてあげるのもよいかもしれません。また、最近では4ヶ月くらいから使用できる市販のストローコップなども出ているので、色々と活用できそうなものがないか赤ちゃん用品コーナーを見てみるのもよいでしょう。
● 哺乳瓶に慣れている赤ちゃんには哺乳瓶で与えるのもOK!
● 離乳食を始めている赤ちゃんにはスプーンで与えるのもOK!
● 哺乳瓶にもスプーンにも慣れていない赤ちゃんには、ストローコップで!
● ストローコップはまだ早い!という赤ちゃんには、お薬用のスポイトを使用して!
6.まとめ
生後4カ月と言う時期は、生まれてから数か月間、母乳やミルクしか飲んだことがなかった赤ちゃんが、だんだんに他の食べ物に慣れていく時期(離乳食の開始)です。今まで水分を飲むだけだった食生活から、飲み物以外のものを取り入れるということは、どんなに気を使って離乳食を準備したとしても胃腸に負担となります。
そして、オリゴ糖入りの母乳の量を減らし、その他の食べ物でお腹を満たすようになって来れば、腸内環境のバランスがそれまでとは異なってくるのも当然のことです。そのような変化によって引き起こされる赤ちゃんの便秘を、オリゴ糖の摂取を意識することで胃腸の負担を解消する方法をご紹介しました。オリゴ糖で赤ちゃんの便秘解消する方法のポイントを簡単にまとめてみましょう。
正しいオリゴ糖選びと飲ませ方
● 赤ちゃんにはガラクトオリゴ糖かラフィノース
● 寝る前に飲ませるとより効果的
● ヨーグルトなどの乳酸菌と一緒に取り入れよう
● オリゴ糖が含まれた食品もを意識して離乳食に取り入れよう
一日の摂取量を守って
● 大人の場合でガラクトオリゴ糖の場合は2~5g、ラフィノースの場合は3g
● 赤ちゃんには大人の摂取量の3分の1くらいの量で与えよう
● 1g程度から様子を見て調節しよう
赤ちゃんへの飲ませ方は色々
● 哺乳瓶
● スプーン
● ストロー
● スポイト
今回は赤ちゃんの便秘解消に役立つオリゴ糖として紹介いたしましたが、オリゴ糖の効果は便秘解消だけではなく大人の美容と健康にも幅広く役立ちます。例えば、オリゴ糖にはミネラルの吸収を高める効果があるため大人の女性には特に美肌効果なども期待できます。
また、動脈硬化の予防、ダイエット効果、血糖値を上がりにくくするなどの効果もありますので、大人も一緒に摂取することで親子で一緒に健康な体作りを目指すことができるでしょう。