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便秘の解消には温罨法。正しい方法で腸を活発に!

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便秘を解消する方法として体を温めることも大切です。温罨法という便秘解消法は、便秘解消に効果的な患部を温めることによって、腸を活発にしてくれる対処法です。温罨法のポイントを知れば、身近な人の便秘解消に役立ててあげられるでしょう。


みさき
便秘が長引いている家族がいる場合や高齢者を介護をしている場合などに役立つ便秘解消法として、温罨法って言うのがあるの。
くにこ
温罨法ってどういう便秘解消法なの?
みさき
便秘解消に効果のある部位を温めるんだけど、温罨法は自分自身に対して行うには少しコツがいると思うけど、ポイントを知っておくと自分や家族の便秘解消に役立てることができるからいいと思うよ。
くにこ
そしたらぜひ、温罨法の方法について教えて!



1.温罨法による便秘解消効果

罨法(あんぽう)と言うのは、安静や安楽を目的とした看護技術のことで、温熱や寒冷刺激を与えて患部の症状を和らげたりするのに使用されます。その中でも温罨法と言うのは、蒸しタオルや温湿布などを利用して患部を温める方法のことを言います。

先ほども言いましたが、温罨法は体温よりも高い温度の蒸しタオルなどを当て続けた場合には、低温やけどなどの危険性もあるため、正しい方法で、患者の肌の感覚などを十分に把握したうえで行う必要があります。

温罨法の便秘解消効果

温罨法によって患部を温めることによって、腸の働きが良くなる理由は、皮膚に熱刺激が与えられることによって、その刺激が脳を通って自律神経へ送られ、結果的に腸に刺激が与えられるためです。温罨法によって体を温めることによって体はリラックスした状態になると、リラックスしているときに活発になる副交感神経が高まり、それによって内臓の働きが高まるのです。



2.温罨法の正しい方法

準備するもの

大きめのタオル・・・2枚
フェイスタオル・・・3枚
フェイスタオル3枚が入るビニール袋・・・1枚
ゴム手袋・・・2枚
洗面器に張った70度のお湯

1)腰の背の部分を大きめのタオルで覆う。
2)洗面器などに60~70度のお湯を張る。
3)フェイスタオル3枚を重ねセンス折りにする。
4)ゴム手袋を2枚重ねてはめた手でフェイスタオルをお湯につけ、きつめに絞る。
5)フェイスタオルを広げて3枚をまとめて二つ折りにする。
6)絞ったフェイスタオルを熱が逃げないようにビニール袋に入れ、第4腰椎、第5腰椎あたりにあてる。
※患部に蒸しタオルをあてるときは、当然温度が下がっています。適温であることを確認した上で蒸しタオルを腰に当てるようにしてください。
7)さらに上からタオルで覆って、10分ほど温める。
8)温まるまで繰り返し、温まったら湿気をふき取る。



3.温罨法を行う上で注意するべき点

(1)血流が良くなることで支障がない体であること

温罨法の効果は、体に熱刺激を与えることによって自律神経に刺激を与えることによって得られるほか、体を温めることによって血流をよくすることにもあります。よって、看護師が患者に対して温罨法を行う場合は、血流が良くなることによって症状が悪化する可能性のある病気を持っている患者には行わないように注意を払います。

日常的に病院に通っているような持病を持っていなければ、特に心配する必要はないと思われますが、特に持病があって定期的に病院に通っていたり、日常的に服用している薬があるような高齢者に対して温罨法を行ってみようとする場合は、一度担当の医師に相談されるのが安全であると思われます。

(2)腰に蒸しタオルを当てる際に温度を再確認する

タオルを浸けるお湯の温度は60~70度ですが、実際に腰に当てる際には温度は50度くらいに下がっていて大丈夫です。必ず腰に当てる前に適温であるかを確認し、腰に当てる際には少しずつ当てて、暑すぎないか確認しながら蒸しタオルを置くようにしましょう。

(3)温罨法で体が温まった後は、必ず湿気をふき取る

温罨法によってせっかく体が温まったのに、蒸しタオルで温めた箇所の湿気をそのまま放置してしまったら、そこから体が冷えてしまいます。温罨法による十分な効果を得るためにも、温め終わったらすぐに湿気をふき取って、体を冷やさないようにしましょう。

(4)お腹よりも腰を温める方が効果的

便秘と言えば、お腹を温める方が良いのではないかと思われがちですが、特に女性の場合はお腹に脂肪がつきやすく患部に熱が届きにくいため、お腹よりも腰の部分に温罨法を行うことによって患部に熱刺激を与えやすくなります。お腹の脂肪が少ない人であればお腹を温めても効果が得られるかもしれませんが、可能であれば腰部分を温めた方が温罨法の効果を得られやすくなるでしょう。

(5)温罨法が終わったら火傷していないか確認する

低温でじわじわと温める分、やはり注意しなければいけないのは低温やけどなどによる肌の損傷です。温罨法で体が温まったら、乾いたタオルで水けをふく際に肌の状態を確認し、火傷などの異常はないか必ず確認するようにしましょう。



4.蒸しタオル以外で行う温罨法

温罨法を行うのに上記の方法は手間もかかりますし、色々と準備するのも大変だと思います。腰の部分を温めるという意味では、蒸しタオル以外のものであれば自分で取り組みやすいものも多いと思いますのでぜひ活用してみましょう。

(1)湯たんぽ

お湯を入れるだけで使用できる昔ながらの「湯たんぽ」は、準備も手軽です。湯たんぽであれば腰の下に入れて仰向けの姿勢でも使用できるので使いやすいですね。お湯や冷水で温度調節ができるところも湯たんぽの良い点であると言えるでしょう。湯たんぽの部分だけ盛り上がっていると、仰向けの姿勢の場合は腰に負担がかかるので、湯たんぽ以外の部分にクッションや布団を敷くなどして高さを調節するとよいですね。

(2)電気あんか

湯たんぽの次に便利なのは電気あんかです。温度が調節できるものであればなおよいでしょう。その他の使用方法は湯たんぽ同様です。

(3)使い捨てカイロ

湯たんぽや電気あんかで温まっているうちに、うっかり寝てしまって低温火傷に!なんていう事態を避けたい場合は、使い捨ての貼るカイロを背中の腰のあたりに貼っておけば、他のことをしながらでも患部を温められるので便利です。



5.まとめ

いかがでしたでしょうか?血流をよくし、副交感神経を活発にすることで便秘を解消できる温罨法は、じわじわと体を温めることで効果を出します。今回は、70度のお湯につけた蒸しタオルで短時間で行う温罨法を紹介しましたが、他にも50度のお湯につけた蒸しタオルで数時間にかけて温める方法もあります。

目的によって方法を変えるのですが、自宅で取り組むには短時間で取り組める方が取り組みやすく、この方法でも十分に便秘解消効果が得られるので70度の蒸しタオルで温める方法をご紹介しました。最後に温罨法の要点をまとめておきましょう。

POINT

≪温罨法の便秘解消効果≫
● 温罨法で皮膚に熱刺激を与えることで、脳を通して自律神経を刺激し腸が活発になる。
● 温罨法で体を温めることでリラックスした状態になり、副交感神経が活発になることで内臓の働きが高まるのです。
● 温罨法で体の血流が良くなることで、内臓の動きが活発になる。

≪温罨法を行う上で注意するべき点≫
● 血流が良くなることで支障がない体であること
● 腰に蒸しタオルを当てる際に温度を再確認する
● 温罨法で体が温まった後は、必ず湿気をふき取る
● お腹よりも腰を温める方が効果的
● 温罨法が終わったら火傷していないか確認する

≪蒸しタオル以外で行う温罨法≫
● 湯たんぽ
● 電気あんか
● 使い捨てカイロ






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